BRCA1・BRCA2の遺伝学的検査が保険収載され数年が経過したが、ゲノム解析技術の発展に伴い、より多くの情報が国内外で報告され、それらを実際の診療に取り入れる試みはすでに始まっている。本シンポジウムでは、がんゲノム医療の情報が集積しているC-CATをもとに他がん種における乳癌卵巣癌関連遺伝子の関わり、moderate risk遺伝子の一つであるCHEK2のがん種横断的解析、臨床的意義が不明なBRCA2バリアントの機能解析、ゲノム全体の遺伝的リスクを集約するポリジェニックリスクスコアとBRCA1・BRCA2の関係について、未公開なものも含めた大規模データをご紹介いただく予定ある。この日本発のデータを元に、どのようにこの最新の知見をHBOC診療に取り入れられるか、皆様と議論したい。