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会長挨拶

第4回日本遺伝性乳癌卵巣癌 総合診療制度機構(JOHBOC)学術総会
会長 新井 正美 (順天堂大学大学院 臨床遺伝学)

この度、一般社団法人日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構:JOHBOC(Japanese Organization of Hereditary Breast and Ovarian Cancer)第4回学術総会を企画することとなりました。本機構は日本人類遺伝学会、日本乳癌学会、日本産科婦人科学会のご協力のもと、遺伝性乳癌卵巣癌およびその疑いのある患者や家族に対する診療体制の整備と拡充を図り、日本の予防医学の向上に寄与することを目的として、2020年まで(NPO法人)日本HBOCコンソーシアムで行われてきた事業(BRCA受検者の全国登録事業、施設認定事業、HBOC診療に関する教育啓発事業等)を引き継ぎ、新たにHBOC診療ガイドライン作成事業やホームページでの情報発信事業等を追加して、今日に至っています。

HBOC診療はここ数年で日常臨床に急速に普及しつつあります。BRCA遺伝学的検査、BRCA変異陽性のがん既発症者に対するリスク低減乳房切除術やリスク低減卵管卵巣摘出術、乳房MRI検査が保険適用となったほか、薬剤治療においてもPARP阻害剤がBRCA変異を有する進行再発乳癌卵巣癌だけではなく、転移陽性の前立腺癌や化学療法後の切除不能膵癌にも保険適用が拡大されました。一方でがんパネル検査も保険収載され、HBOCに関連のない一般のがんでもがん組織にBRCAの変異が見つかり、遺伝外来を訪れる患者さんやご家族もみられるようになりました。

第4回大会はテーマを『積み重ねる-Evidence, Case, Discuss(科学的な根拠、症例、議論)-』といたしました。1家系ごとの症例報告や機能解析などのデータ、また生命倫理に関する議論の積み重ねなどがこれからのHBOC診療の礎となります。現時点でわかっていることを共有して、私たちの喫緊の優先課題は何かを明らかにしたい、と考えています。HBOCなどの遺伝子診断、乳癌及び卵巣癌の研究および臨床の第一線で活躍の専門家にご講演いただき、一方で示唆に富む症例を共有したり当事者の声も反映できるシンポジウムも企画しています。特別講演では、病的意義不明なバリアントの機能解析法(MANO法)を考案されたり、がんゲノム医療を実装化された国立がん研究センター研究所長の間野博行先生をお招きして、国内外のがんゲノム医療の現状とHBOC医療の将来像についてご講演いただく予定です。

いまだコロナ禍の状況にあり、余談は許されない状況の下、第4回学術総会も現地開催とWebでのLive配信をあわせたハイブリッド開催とする予定でおります。

何卒ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

第4回日本遺伝性乳癌卵巣癌 総合診療制度機構(JOHBOC)学術総会